何となく書きそびれていたシリコン製リストバンドのこと

“本来の意味”とかそーゆーのは、まあテキトーでいいや。と、常日頃ゆるく生きている。このゆるさが日本的スローライフなんだよ。きっと。クリスマスにしても何にしても、あんまり厳密なこと言っていらんストレス抱え込むのは、この国で暮らしていく上で得策じゃない。

書かないうちにあまり見なくなった*1けど、2005年の日本的流行現象のひとつとして、<女子中高生の手首に白いシリコン製のバンドがやたらと目立つ光景>というのが見られた。ついでに言うと、それ以外の何とかバンドをあまり見なかったのは、 ホワイトバンドのように近所の本屋などで手軽に入手*2という訳にいかなかったという事情も関係あるのだろうが、最も大きかったと思われるのは<紺のジャケットとの相性>の差だ。
C.S.的には、彼女らがホワイトバンドの“本来の意味”をどれだけ知っているか? とかはわりとどうでもよく*3、むしろ困った気分にさせられたり、時にワクワクさせてくれたのは、<彼女らが“本来の意味”を知っているのかどうか気になって仕方がなかったり、知らなかった場合は苦笑もしくは説教してしまったり、“ファッションとしての”流行を苦々しく思っていたりする本格派の(何やねんそれ)大人たち>の方。あるいは、そーゆー連中VSホワイトバンドを身に着けた女子中高生たちの、微妙な視線のぶつかり合いだった。
「貧困撲滅を優先課題に!」という意思表明のために身に着ける<白いもの>は、別にシリコン製のリストバンドでなくてもよかったそうだけど、女子中高生の間で流行ったのは<シリコン製のリストバンド>だったからこそであると、至って単純な話なんやけどね。
私は、この問題について居酒屋で部下にブチブチと語っていたオヤジを目撃したが、その人自身、“本来の意味”をイマイチ理解できてなかったようで、「チャリティバンド*4」という言葉をさかんに使っていた。その人にとってのホワイトバンドは、共同募金の赤い羽根みたいなものなんだろう。こうして、いろんな“本来の意味”が諸行無常的に生まれては消えていく訳である。
ところで、私は遠慮しとくが、共同募金したあとそのへんの女子高生に「赤い羽根あげるよ」と声をかける勇気のある戦士はおらん? ホワイトバンドなら? 「ありがとう」なんてことになったら、“チャリティバンド”のオヤジは嘆き倒すだろうね。 “本来の意味”から言って。
さらにもうひと捻り加えてやってみよう。フィギュアスケート安藤美姫選手*5が企画した*6Twinkle Band*7を購入し、プレゼントとして娘に譲渡する。とゆー行為は、どうなんだろう。「輝き続ける子供たちがたくさん育ってほしい」という発案者の願いからは大きく外れているとは思えないが、“本来の意味”的にはデタラメなんやろね。
そんなこんなで旅にでも出たいが、まだちょっと仕事が片づかないし宿とってないよ*8

*1:冬服になって手首の露出機会が減っただけという可能性も考えられる

*2:ちっちゃいサイズのもある。売る方も最初から中学生をターゲットにしていた訳ね

*3:http://www.reminderband.com/japan/こんな商売が成り立ってしまってるらしい状況とかも愉快じゃないの。妙な小細工なしに"Do what thou wilt shall be the whole of the law"と入ったThelema Bandぐらいで良かったのかも知れない。今からだとちょっと遅いな

*4:王道的ポピュラーな勘違いである

*5:冷や冷やもんながらトリノ五輪出場決定おめでとう

*6:もちろんホワイトバンドに着想を得て。とゆーことだろう

*7:http://www.miki-ando.jp/shopdetail/001000000001/order/ 余談だが、私C.S.も、「私たちは全ての女性魔術師を応援します」という意志表明の為に<Scarlet Band>なるものを創って遊んでみたりするのはどうかと思いついていたので、Twinkle Bandに先を越され少し悔しかった。ちなみにTwinkle Bandの収益金は、無事ユニセフに寄付された模様http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/feature/news/20051227spn00m050017000c.html。何だ。ホワイトバンドなんかよりずっと確かじゃないか。まったく、才能があって可愛くて心の優しい女の子とゆーのは全ての父親(オヤジ?)の夢と言うほかない。オヤジだけに限らんか。C.S.は、ネガティブな意味で日本的に屈折し品性とともに糞味噌の見境を失ったミキティ・バッシングに心を痛めているひとりである。”大手広告代理店やスポンサー企業の影”に対するネット世界(笑)の反応という意味では分かりやすいんやけどね。あと五輪代表の選考が茶番だという件については特に否定しようとは思いませんよ。24日にロッテリアを利用した同居人によれば、「もう最初から決まってるみたいに3人揃って」いたそうだ。それ見ろシンボルアスリート横滑り代表化事件、ですか。チョコのCMを見ながらいつ撮ったんや?とツッコミを入れた人も多いだろう。村主選手の怪我もあり内定発表を遅らさざるを得なかったという事情は分かるが、スポンサーの広告キャンペーンとの調整がついてませんでしたてなところは「不正」以前に「不備」なんですが。まあ、どの選手が誰の教え子で、どの選手のスポンサーが何社である。フィギュアって、やらしい人形じゃなくてスケートって、おかねかかるらしい。元選手某の現役選手に対する実力評価はこうである・・・。ここで繰り返すことはしないがどーせなら「スポンサー圧力」と「ランキング制度」と「選手のスケジュール過密化」と「年齢制限」と・・・ぜんぶまとめて、ちゃんと関連づけてしかるべきところで論じてくれたらいいと思う。問題ありまくりなことは既にバレバレの話だ。それとこれとが混同されやすいのも日本的なんだろうけど、そんなことでスヌーピー好きの女子高生バッシングしてどーするよ

*8:この時期のこの発想も我ながら日本的だな