去年の話題。マズローの欲求五段階説のその次に関して

魔術界隈では病気の人に着目することから生まれた精神分析の方が人気あるようですが、この人は(たぶん)アドラーの弟子で、健康(て何やとかは今は問わない)な人を研究対象に発展した心理学の系譜に属する人。 マズローの欲求五段階説というのは、1:生理的欲求/2:安全・安定性欲求/3:所属・愛情欲求/4.尊厳(承認)欲求/5:自己実現欲求だったはずなのだが・・・たぶん去年あたりから、第6段階の欲求:コミュニティ発展欲求なるものが話題に。下のような感じで。
http://www.jri.co.jp/consul/column/data/293-unagami.html 
http://www.oricom.co.jp/forum/10/re05.html
何で本人が亡くなってからそんな話が出てくるのかというと、1960年当時、世界は米ソ冷戦の真っ直中にあり、アメリカ人のマズロー*1は“共産主義者のレッテルを貼られることをおそれて”発表しなかったからである。と説明されている。 ことの真偽はともかく、主にマーケティング界隈で今も継続して話題のようだ。なるほど、コミュニティ、ボランティア、社会奉仕・・・とか、ちょうど今の団塊/シニアマーケットとかLOHAS関連ビジネス及びプチ・スピリチュアルなノリによく馴染みそうな話ではある。
で、ことの真偽はともかく、人間てやっぱり究極のいらんことしいやねと言うか、自己完結は自己の範囲内では済まないのだな。と、思った次第。MAGICKALな生きものですよ。まったく。

*1:正確には、アメリカで活躍するロシア系移民ということだったらしい。なるほど、だからそのへん慎重にならざるを得なかったのだという話には説得力がある