報告:ELEMENTAL FLASH/ミイラ展

◇ELEMENTAL FLASH:16(土)大阪ミナミ・鰻谷クラブ燦粋(sunsui)
http://www.pjoy.jp/elemental.html

のんびりひよこ豆のカレー喰ってたらいきなり始まっちゃったLAMUさんのダンスワークショップを皮切りに続々、内臓系/神経系/拡張神経系を行き来するスピリチュアルな運動の現場。最初の方しか立ち会えなかったが参加できて良かった。ノンアルコール/ノンスモークも自分にとっては軽く非日常で、呼吸法やる前に鼻腔すすいでみました的に爽快。

これまでスピリチュアル系(て何だ? というあたりがそもそもややこしい訳ですが)のイベントは、あまり積極的に覗いてこなかったが、伝え聞く話の多くは、どこかしらイタさを伴うものだった。何で? 参加者側の興味のベクトルと主催者側が提供できるものをピンポイントですり合わせていくと、可能なイベントは限りなくこじんまりとしたワークショップスタイルに限定されるし、参加者を広く募ろうとする場合は…そもそも何かを諦めたところからスタートせざるを得ないのか? 自分は、この種の(とかひとくくりにできるものじゃないんだけど)イベントの難しさを思い知らされる気がしてなぜか憂鬱となり、スピリチュアル系のイベントに直接関わったり、イベントを通じつながっていこうとするなら、まずは<スピリチュアルとは何か?>という問いを封印することだ…みたいな半ばヤケクソに近い考えを持つようになった。
広く…系統の場合、殊にどーしょーもない感じがつきものなのは単純なことで。要するに<展示>の<コンテンツ>として見た場合、<神経的に特徴的な傾向を持っている人>と<身体的に他と著しく異なる特徴を持つ人>は同じようなものであり、スタティックに展示される限りにおいて、どちらも必然的にイタイのだということ。
人間を展示するのではなく、動いて見せること、一緒に動いてみること。
私たちの感覚は、通常思いっきり<神経>系に偏っている。しかし、知覚の壁を透過し、拡張神経系へと滲み出していくことが、身体性の奪還とセットで行われるとき、内臓系/神経系/拡張神経系を勝手気ままに行き来するスピリチュアル・パイレーツのユートピアが見えて来るんじゃないか?

ダンスワークショップに続いて参加したsammy氏の落書きワークショップでは、自分の落書きとは思えないようなものを描いてしまい、軽く驚く。
そして、<内臓系/神経系/拡張神経系の行き来>を象徴するようなmomoさんによるメイクアップショー*1

あとリチュアルダンス&ライブペインティング、召喚MAGICKなど後半の方に興味深いプログラムがいっぱい予定されていたのだが…。その場に参加できなかったのが少し悔しい。


大英博物館 ミイラと古代エジプト展*2:16(土)神戸市立博物館 ※17(日)まで

強行軍だ。フラワーロードを歩いてフラワーなイベントへ。
既視感。民族の血を超えて、遙か根元的、ジェネリックなまでにコンテンポラリィ。

『彼らの額の上に燃え上がれ、おお光り輝く蛇よ!*3
CTスキャンのデータを基にバーチャルに再構成されたミイラの額に蛇の護符。“意味はわからない”んだそう。

頭蓋骨にくっついたお皿は、当時のミイラ職人たちがやらかしたうっかりサンの痕跡。作業中に使った松ヤニの“受け皿”をそのまま放置していたところ、気づいた時には既に乾燥しガッチリ癒着してしまっていたらしい。
どーしよー先輩、取れねーよぉ/テンパんな、ええからちゃっちゃと巻いてまえ!
…鉢かつぎ姫的ゲシュタルトとその秘密は、このような次第でバレちゃったという話。

既視感。儀式で用いられたシストルム? 知ってるよこの楽器。シストルム奏者だった女性神官。ン、何で? 知ってるよこの人。

展示No.107「アンクエフエンコンスの供養碑 *4」といわゆる「啓示のステーレ *5」 そー言や俺ってこの人の生まれ変わりなんよね*6。心を込めたプレゼントのアイテムが微妙にかぶっちゃったのか、 コンス・ユーゲントαとかコンス・ユーゲントβみたいな人がいっぱい居たのか 。知ったこっちゃないけど私が改めて確信したのは、シンプルで強い真実のメッセージだけが時を超えて受け継がれるのだということ。 ラモーンズのごとく。Rock'n'Roll!

既視感。知ってるよ、この味。前世でよく飲んでたホワイトナイル*7

そして既視もとい初視感。不思議なスーベニグッズたち。蓄光ミイラTシャツ*8、ミイラ缶ペンケース*9、ヘンにリアルなミイラ・フィギュア*10…。うう、素敵すぎて何だかクラクラして来る。あんたら何考えてんですか?
かき立てられたロマンは正しくチューンナップのこと。

*1:さすがに“参加”はしなかったが、気がつきゃまわりは女の子ばっかり…

*2:さっきミイラ店と打ってしまってそんな店イヤやナ〜としみじみ

*3:クロウリー,A/Sor.Raven訳『法の書』より

*4:以下の解説文は、神戸市立博物館「大英博物館ミイラと古代エジプト展」のページhttp://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/museum/tokuten/2006_06_mummy.htmlよりコピペ:末期王朝時代、第26王朝(前664−525年) テーベ出土(推定)。供養碑は、一般的に死者に供物(くもつ)が届けられることを祈願した内容が書かれ、墓に納められます。この彩色がよく残された碑には、アメン・ラー神に仕えた神官アンクエフエンコンスのために作られたものです。下部には、死後の生活のため、パンやビール、牝牛などの葬儀の供物を与えるようにとの祈願を記しています。中央左側はアンクエフエンコンスが日没の太陽神アトゥムに、右側はハヤブサの頭を持つ日中の太陽神ラー・ホルアクティに供物を捧げる場面を描いています

*5:碑文の内容についてはHocuspocus訳『アンクー・フ・ナ・コンスーの銘碑』を参照http://www.joy.hi-ho.ne.jp/~hocuspocus/stars/bkshlf/stele.html」http://

*6:みんなで名乗ればこわくない。という日本的戦術を提唱。これを見ているすべてのお前らも積極的に名乗ってほしい

*7:早稲田大学京都大学が共同で復刻した古代エジプト風味のビール。男らしく覚悟を決めて口へと運んだところ普通にうまかったのは肩透かし。ラベルの意匠モチーフに<ホルスの目>を持って来るあたり、伊達に酔狂な研究してないよなーと感心&ニヤリ。中身は小麦系? ほら、薄いめの色合いできめの細かい泡が立つ繊細な系統のアレ。まあ、本当にこんな味だったかどうかなんて、誰にもわかりっこないんですけどね

*8:夜道で浮き上がるんよ。きっと。私はコワイな〜。3Dなら見てみたい気もするけど

*9:要するに棺状の筆箱

*10:コミュニケーションを放棄したと見做されるやも知れないが、最早言葉にならない