空間とイルミナティ(4)


モダニズムの「空・間」。


バウハウス*1が設立された20世紀初頭、建築の分野におけるモダニズム
「様式」と「構造」の再統合を目指す運動として広まり、
巨匠たちの機能性追求が幾多の優れた空間デザインに結実。
1930年代以降のニューヨークでは、テクノロジー市場経済
モダニズム文化のさらなる発展を促し、
利便性は地域を越えて広がりました。
90年代にコールハース*2が提示した「ジェネリック・シティ*3」の概念が示す通り、
世界中の先進都市が、ジェネリック(代替可能)な機能を備えていったと言えるでしょう。
そして21世紀、グローバルな世界水準のソフトと技術が
地域や個人のアイデンティティを伸びやかに育む、
新しい時代のヴィジョンが見えてきました。

*1:1919年、ドイツ・ヴァイマルに設立された美術・建築の総合学校。モダニズム建築の運動に大きな影響を与えた

*2:レム・コールハース 建築家、1944年、オランダ・ロッテルダム生まれ。「錯乱のニューヨーク」「S,M,L,XL」などの著書で知られる論客でもある

*3:代替可能都市、無印都市などと訳され、情報化やグローバルスタンダードの達成、無個性などプラス・マイナス両面の意味合いを含む概念。東京をはじめアジアの諸都市が、コールハースのイメージの源泉と言われる。Genericは「ジェネリック医薬」の「ジェネリック