東京大学、アニリール・セルカン助教の博士号取り消し

http://mainichi.jp/select/science/news/20100306k0000m040070000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100305/crm1003051531017-n1.htm
えらいゆっくりではあるが、とりあえず東京大学が動いた。
今回の「取り消し」の理由は、学位論文における盗用ということだが、例えば物理学の分野で学術論文を検索しても氏の名前では何もヒットしない、というような話もある*1。もちろん、そのへん含めてということだろうが、東京大学は経歴詐称についても調査に乗り出す…え?今頃かい! とも思うが、大きな組織はゆっくり動くということか。いずれにせよ、セルカン氏が処分されると立場的に非常に好ましくない状況に追いやられる者がいるであろうことは想像に難くないし、たまたまその方が高名な大先生でいらっしゃるケースだって充分に考えられる。と、言わずもがなの可能性を、やはり自分は指摘しておきたかった*2。あと、セルカン氏の著書が軒並み絶版になるのも時間の問題であろうから、古本にプレミアムがつくといった妙な展開も考えられそうだ。


過去エントリ
アニリール・セルカン氏と現実の壁」
http://d.hatena.ne.jp/FraterCS/20100111
「セルカン先生に質問」
http://d.hatena.ne.jp/FraterCS/20090207




♪僕の見る夢は秘密だよ…

*1:ちなみに、今をときめくドクター苫米地について同様の指摘をしばしば目にするが、真偽のほどはどうなんだろう?

*2:これで「セルカン事件は決着しました」なんて流れになったら、それこそ何も変わらないだろう。単に、昨今はGoogle翻訳とかあって言葉の壁を利用した駄法螺も難しくなりましたねえ…。まあ、それはそれで今日的なゴシップではあるのだが