ヴァーミリオン・サンズ(東京は30日!)と 第三時間
彼らのライブとて、他のバンドと同じように普通の<クロノス時間>で計れる何十分かのうちに、何十分かの流れに沿って進行することに変わりはない。また一方で、彼らのライブでは、途中何度か、通常のクロノス的時間の流れなど一切関係なく、一秒が永遠みたいな<アイオン時間>を垣間見る場面に出くわすことになる(・・・ただしこの現象は、他の「素晴らしいバンド」の場合にもしばしば見られる)。私が面白いと思うのは、もしくは恐ろしいのは、ヴァーミリオン・サンズの音が、時としてそれら両方の埒外から聴こえて来るように感じられること。ダブという音楽には、時間の操作という要素が含まれている。そして、もっと恐ろしいことに、彼らのダブはダブではない