浴衣の今

勤務先の場所柄というか、キャバクラやガールズバーといった類の店の前をよく通る。いつも帰りは遅いから、たいがい営業中だ。それらの店では、夏になると「浴衣祭り」などと銘打ったイベントを組むことが多く、結果、駅へ続く地下の出入り口付近にまで浴衣姿のおねーさんが湧いてくることになる。別に嫌ではない。そのての記号*1として定番ではあるものの女性の浴衣姿は好きだし、むしろ声をかけられた場合は積極的に応えるなどしてコミュニケーションを豊かにしている。グラフィックデザイナーO女史の場合、かつて社員旅行先での宴会で「女子社員は必ず浴衣を着用の上参加」するよう強要されたのがきっかけで会社を辞めたんだそう。今なら立派なセクハラ事件として充分ニュースネタにもなり得よう。エロおやじどもが! と彼女は吐き捨てたが、そのドレスコードいいかもねなどと内心思ったりもする。
しかしきょーは特別。なんでまたこんなキャバ嬢が多いんや。と思ったら淀川の花火大会でして。それほどまでにキャバ嬢と見分けのつかない女性が多かった*2。じゃなくて花火大会のことすっかり忘れていた。あるいは、キャバ嬢はそういう感じの方が断然ウケるということなんだろう。 
ところで、大阪の場合、現在、駅前第1ビルではコスプレ・オープンエアカフェ&ビアホールのごとき珍妙な店舗が人々の通行を妨げるなど、ポンバシ系オタク風俗のノリが、会社帰りの寄り道の世界まで着実に浸食しつつある感が強い。そう言えばそのへんでもナースやメードさんと並んで浴衣は定番みたいやな。。。などとぼんやり思っていると不意に嘔吐しそうな気持ち悪さに襲われた。飲んでいた訳ではない。ひたすら気持ち悪いのである。暑さもあるけど、このまま街は、エントロピー理論で言う熱死状態へ向かおうとしているのであろうか。気色悪いことこの上ない。

*1:萌え要素。と言うかどうかは知らない

*2:「浴衣祭」なのか「祭で浴衣」なのか。バロウズ的にカットアップすれば区別つかなくなりそうだし、どっちだって構わないようなことではある