フランスロール

マフラーを手に入れ脱寒い人生を期す。感染性胃腸炎が治った途端、ちょっと食べ物関係にだらしなくなっている。もともと、おんな子どもが好む食べ物はたいがい好きなのだが、最近気になっていたのが、近所でもよく停まっているあずき色のバン。チョークで書かれたメニューには、いかにも洋風甘味な単語がずらりと並ぶ…。といった夜泣きそば的、ホットドッグ的営業形態で何を売っているのか? 紙でぐるぐる巻きにした昔年のホブソンズのアイスクリームあるいは豊満化したクレープを彷彿させるゲシュタルトの寒そうなテイクアウト…は不正確やな…ストリート菓子を、あったかそうなマフラーを巻いた男女…否、カップル以外男はあんまり喰ってないな…が、何かちょっと不自由な感じで、それでも落とさないよう上手に比較的お行儀良く食べている。タコスのようにビール飲みながらなんてのはいない。もちろんおでんの屋台には似ていない。辺りにはカラメル系の甘い匂いがほんのりなんてもんじゃなく強烈に漂っている。実を言うと自分はこれに弱い。夜店的学祭的焼きそば的なソースの焦げる匂いと並んで。まあ、カラメルだって要するに砂糖の焦げる匂いな訳ですが。結局やられてしまいました。俺の“スイーツハート”が焦げてるぜ!
自分が食したのは、季節限定“黒豆のタルトロール”。惹句ほどに和風は感じなかったが取り敢えず満足。生クリームがしつこいのは、このての食べ物の場合半宿命的か? リピート利用の可能性は…微妙。まあ、スタイルの話をしているつもりなので…といったところで味についての詳細は省略。 あと言わずもがなですが、温かいお菓子ではない。寒いお菓子。日本的クリスマス風情には合致していると思う。


てことで、これがフランスロールでしたか*1。聞いてたよ。ちなみに、この場合の「フランス」は「フランスベッド」とか「フランスキャラメル」とかの「フランス」と同じ*2と考えてよろしゅうございますでしょうか? 
帰宅後ググってHPにたどり着き、Historyの項目をチェック。
http://www.romando-roll.com/history/history.html
なるほど、前身はクレープ屋さんだった訳ね。
「あずき色のバンでやって来るお菓子屋さん」という認識だったが、実は現在既にかなりの数のショップを、イオン系のスーパーとかショッピングセンターを中心に、微妙に都心部を外すカタチでスプロール出店していることも分かった。何とはなしに80年代風情がかぶる上、いろんな意味で微妙ではありますが。C.S.的には、寒くても外で、できれば立ったまま食べる方がよろしいかと。こころに愛のない人には、あまりお薦めできない。

などと言いつつ、今度は「小倉ミルフィーユ」。こっちの方が美味。しかしエラあま〜おや、クルマは奈良ナンバーなんや。
辺りの微妙なクリスマスイルミネーションと相まって若干不思議な心持ち。


そんなこんなで、スプロールシティから微妙に装いを変えた80年代がやって来る。か?*3

*1:要するに21世紀クレープという認識で問題ないと思う。開発コンセプトは、フォークやお皿がなくてもOKの“持って食べられるケーキ”とのこと

*2:フランス・ギャルの場合とは異なるということ

*3:ウィリアム・ギブスン〜てか、黒丸尚訳の日本語〜の文体とか、トレンディドラマの裏番組的に街の小さなライブハウスやギャラリーで行われていた諸々のアレとか。整理してないからあんまり意味通ってないのは当然。だろ?