錯乱のニュージャパン(修験道と北欧テイスト)

相手が誰だったのか覚えてないけどだいぶ前に、と言っても今年に入ってからの雑談で、インテリア方面の話をした。とゆーか主に聞いた。<ミッドセンチュリー>ブームて続くんか思たらあえなく失速、<北欧>は何でもそう言えてしまえるようなところがあるし…まあ、売り手側の事情で業界ぐるみ無理矢理引っ張るんかも知らんけど*1どーなんのかね。いやーますますショボイ奴らが盛り上げていくんじゃないですか/<デコラティブ>が来てる。でも、ヨーロッパのいわゆるデコラティブと日本のはぜんぜん違う。ワンポイント・デコちゅーかシンプルモダンの流れをもっと徹底したようなミニマルな空間に猫足のテーブルとか中国製のアンティーク(代わりにビビッドな原色のソファーをひとつみたいなことでも一緒やろ)みたいなのは、むしろ「白木」と「アルミ」や「ステンレス」のコントラストを楽しむ感じに近いし(あれ? 建築家と建てるローコスト住宅みたい。北欧系にも近いぞ)、徹底してやると日本じゃむしろキッチュなナンチャッテ・デコ。オルタナティブ・ポップとゆーか、アナスイとかあんなノリになっちゃうでしょ。ちなみに<ゴシック>は、これらの流れとはどう考えてもリンクしない。もっとオナニー的ヒッキー的に、誰に邪魔される訳でもなく、平たい精神性を追求できるスタイル(要するに違う趣味の人たちは関わり合いになりたがらない)とゆーわけ。ゴスロリ・ファッションの女の子を想像されたい。
といったあたりを前フリに、「何でもそう言えてしまえるようなところがある」=日本の土壌に馴染みやすくスタイルとしての習合が容易な。「ますますショボイ奴らが盛り上げていく」=容易に一般化・定着化するであろう北欧デザインは、かつての伝来宗教としての仏教である。そして、白木等の自然マテリアルつながりで、和“風”と北欧“調”の区別はどうでもよくなっていく。あるいはわざとそうしていく。これは、日本古来の、土着的アニミズム的信仰(…神道と呼ばれるようになっていった流れ)の土壌に、仏教の教義が入って来たところに、これまた日本的信仰であり修行形態である「修験道」という習合宗教が誕生した。。。という、スピリチュアル・デザインの分野でかつて起こった動きとパラレルで捉えることができる。
そんなこんなで、今、インテリアの分野で本地垂迹説に匹敵するデザイン・ロジックが必要とされているのかも知れない。キーワードは<オーガニック>か? ここでもやっぱり<自然崇拝>てこと。

*1:北欧家具のIKEAが関西にも進出。2008年神戸ポートアイランドに大型店舗のオープンが予定されている。輸送コストの高くつく輸入家具は船着場の近くで売るのがお得とゆー、セオリー通りの出店計画である